小松菜の味

僕は小松菜を知らない。今までの人生で幾度となく食べているのに、小松菜の味が思い出せない。印象に残っていない。人は言う。小松菜、その葉は少しく苦く、その茎は瑞々しく甘い、おぉ、小松菜よ、それはまさしく大人の味・・・そんな大層な味だったか知らん? ということで小松菜を買ってくる。包んであるパッケージの裏に「生でもおいしい」と書いてある。そうなの? 生でも食べられるの? ホントに? 初めて知った。水で洗って食べてみる。まずは葉の部分。むしゃむしゃ。前半あまり味がしない。後半少し苦い。あんまり味がしないなぁ。味が薄い。なので葉を一度に大量に食べてみる。むしゃむしゃむしゃ。・・・苦い。とても苦い。しくしく。生で食べない方が良いのではないか知らん? ちょっと湯がいた方が良いと思う。・・・次に茎。しょりしょり。あ、確かに瑞々しい。水分が多い。そしてちょっと甘い。しょりしょりしょり。うん、こちらは生でもイケる。野菜スティックとかに良いかも。しょりしょりしょり。しょりしょりしょり・・・大人の味と言うよりも、ヒツジかヤギになったような気分になる。めえー。あと、僕は今まで小松菜のことを一度も真剣に考えてきたことがないことに気がつきました。小松菜さん、今まで申し訳ありませんでした。茎、おいしいです。

komatsuna_salad.jpeg

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック