33年ぶりの謝罪

水口食堂のメニューを1日に1カットずつ描いて早105日目。105皿目はチキンライス。「スプーンにからみつくなめらかなねっとり感」とのこと。水口食堂さんではチキンライスもガローニで提供しているようですね・・・ガローニというのは、このイラストでいうキャベツとパセリとフルーツとポテトサラダが乗っている部分のことです・・・で、あってるよな・・・念のため、検索・・・あ、正確には「ガロニ」って言うのか。「フランス料理における付け合わせ」とのこと。僕には「ガローニ」が馴染んでいるので「ガローニ」で話を続けさせていただきます・・・えーと、僕がまだ16歳だった頃(33年も前だ!)。高校1年生の時、小さな洋食屋さんでアルバイトをしていた。お昼の忙しい時間帯が終わった後、少し休み、午後の3時ぐらいから夜のお客さん用に、先にこのガローニだけを作り始める。お皿にキャベツを乗せ、その上に僕が務めていたお店では、少しだけ紫キャベツを乗せる。脇にトマトとレモンとパセリを添える。あとは、例えば豚の生姜焼きの注文が入ったら、お肉を焼いて、ガローニに乗せてお客さんに提供する。そのための下準備。で、夜はお客さんが多いので、ガローニを30皿ぐらい作る。専用のプラスチックの輪っかがあり、作ったガローニの上にその輪っかを乗せ、その上にまたお皿を置いて、またガローニを作る。10皿ぐらい積み上げると1mぐらいの高さになる。それを人が入れる大きな冷蔵庫に移す。そして、また新たにガローニを作る。ガローニの上に輪っかを置いて、皿を乗せ、キャベツを置いて、トマトを乗せて。積み上げて1mぐらいの高さになったら冷蔵庫に移動するときにガッシャーン! 倒しましたね、僕は・・・。散乱する割れたお皿とキャベツとトマトと棒立ちの僕・・・。その時、僕を指導してくれていた料理人の人が偉かった。「すぐに新しいの作れ!」とは言わず、「よし、ちょっと休もう!」と言ってくれました。優しい人でした。49歳になった僕は今思う、あの時、僕はちゃんと謝れたのだろうか? 16歳の僕は、大人とまともに会話することができなかった。あいさつすらできなかった(今でも、あまりできない)。そして、すぐに顔が赤くなった。ということで、33年ぶりに謝ります。せっかく作ったガローニを倒してしまって、お皿も割ってしまって、スイマセンでした! ・・・ちなみに時給は、たしか670円だったかなぁ・・・時給が700円を超えると「いいバイト」と言われていた、そんな頃の話。

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